【コラム】新馬戦スタート

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私たちの1年のスタートは1月1日元旦であり、12月31日の大晦日が年の終わりとなるが、競馬の場合、特に2歳・3歳の若駒にとって我々の大晦日にあたるのが『東京優駿日本ダービー』。ダービーが終了すると次の週から、来年のダービーに向けての戦い(新馬戦)がスタートする。

今年は12人気のロジャーバローズは勝利し、世の中をアッといわせて幕を閉じた日本ダービー。そして今週から来年の日本ダービーに向けて戦いは始まる。少し前までは、夏のローカル開催(札幌、新潟、小倉)の2歳重賞に合わせてデビューする馬が多かったが、近年はノーザンファームといった大手牧場の使い分けや、早めに賞金を稼いでローテーションを楽にしようという傾向から、6月のスタートとなる新馬戦で素質馬を出走させる傾向が強まっている。

昨年は新馬戦の開幕週となった6月3日東京で、2歳牝馬の女王に輝いたダノンファンタジーと、桜花賞馬のグランアレグリアが同じ新馬戦でデビューしている。また2歳でホープフルステークスを勝ち、無敗で皐月賞を制したサートゥルナーリアも2週目(6月10日)の阪神の新馬戦でデビューしている。今年も昨年と同様に、6月の新馬戦に素質馬をデビューさせてくる陣営が多く、土曜日の阪神5Rの新馬戦(芝1600m)と、日曜日の東京5Rの新馬戦(芝1600m)は激戦区となっている。

土曜日の阪神5Rで注目なのが、昨年ダノンファンタジーを送り出した中内田充正厩舎の素質馬リアアメリア(父ディープインパクト、母リアアントニア)。3月に入厩し坂路でじっくりと調整されており、動きも日を追うごとに良くなっている。
1週前の追い切りでは川田騎手を背に、芝コースで6ハロン83秒5、ラスト1ハロンを11秒4というタイムを馬なりでマーク。普段から調教をつけている猿橋助手も、操縦性がスムーズで真面目に走ると好評価だった。しっかりと初戦から仕上げる中内田厩舎だけに、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみだ。

そして日曜日の東京5Rに出走予定なのが、藤沢和雄厩舎のアブソルティスモ(父ダイワメジャー、母ラドラーダ)。母親の名前で気づく人もいるかもしれないが、2017年のダービー馬レイデオロの半弟。4月に入厩し坂路でビシビシと鍛え上げられ、坂路での1週前追い切りでは4ハロン54秒7、ラスト1ハロン12秒8とこちらも順調に仕上がっている。兄と同じようにルメール騎手を確保し、新馬勝ちを狙っている。

G1の安田記念に注目が集まるが、今週から始まる新馬戦にも注目していこう。来年のダービーに向けての戦いは、今週から始まるのだから。

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