秋華賞トライアルレースとして、2000年に創設された紫苑ステークス。当初はオープン特別として行われていたが、2016年以降はG3レースに昇格した。2014年に2着だったショウナンパンドラが次走で秋華賞[G1]を制すまで、紫苑ステークス組が秋華賞で馬券に絡むことは1度も無かったが、2014年を境にして2016年2着のヴィブロス、2017年の優勝馬ディアドラも秋華賞を優勝。昨年のノームコアは秋華賞には出走しなかったものの、翌年のヴィクトリアマイルを制している。本番はもちろん、その後のG1競走との関連度が飛躍的に高まっており、今年はどんな牝馬が出てくるのか楽しみな一戦といえる。
カレンブーケドール(牝3歳、国枝栄厩舎)
デビュー戦は1600mや1800mといった中距離を中心に使っていたが、距離が600m延びたオークスで2着と好走。距離が延びたことで、持ち前の先行力がさらに増した印象を受けた。今回は距離が2000mと400m短くなるが、直線に急坂のあり、タフなコースで知られている中山コースはこの馬に合っているといっていいだろう。既に権利は持っているものの、秋華賞獲りに向けて恥ずかしい競馬は出来ないだろう。
フィリアプーラ(牝3歳、菊沢隆徳厩舎)
連勝で春は中山のフェアリーステークス[G3]を制したが、続く桜花賞[G1]は15着、オークス[G1]も10着となり、G1レースでは精彩を欠く内容が続いている。脚質が追い込み一辺倒なので、距離が延びてペースが落ちると展開的に苦しくなる。上位進出を狙うなら、今回も展開の助けが欲しいところだ。
パッシングスルー(牝3歳、黒岩陽一厩舎)
新馬戦を快勝したあとは、シンザン記念[G3]で4着、フローラステークス[G2]でも4着と重賞制覇まであと一歩。古馬との初対決となった前走は、強気の競馬で2着以下に3馬身差をつける快勝劇、力が違うという走りを披露した。開幕週のスピード馬場にも対応できるが、前走が稍重で快勝しているように、力のいる馬場の方が好走する可能性が高い。週末にひと雨くれば、初重賞制覇が見えてくる。
レッドベルディエス(牝3歳、鹿戸雄一厩舎)
春はクイーンカップ[G3]で5着と好走、勝ったクロノジェネシス(桜花賞3着、オークス3着)と差の無い競馬をしており、重賞で勝ち負けできる能力は備えている。休み明けとなった前走の福島も、直線でしっかり差し切っての2勝目。春に立てなかったクラシックの舞台、秋華賞へ向けてここは気合の権利獲りを狙う。
フェアリーポルカ(牝3歳、西村真幸厩舎)
デビューは2歳の暮れの阪神、その後は順調に使われ4戦目となったフローラステークス[G2]で5着、抽選を通り念願のオークスに出走するも、連戦の疲れやG1の壁にぶつかり16着。今回は3ヶ月半振りのレースとなるが、フローラステークスでも勝ち馬に0.1秒差の5着と接戦をしており、オークスの16着で評価を下げるようなら、面白い穴馬といって良いだろう。
クラシックの舞台へ立つ為の激しいサバイバル戦。3歳牝馬クラシックの最終戦となる秋華賞[G1]への切符を手にするのはどの馬か。
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