【日本ダービー[G1]結果・レース回顧】大波乱!令和初のダービー馬はは12人気単勝93.1倍のロジャーバローズ!

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大観衆が見守る中、気温も初夏にしては暑く、毎年のようにダービーデイ特有の異様な雰囲気の中、第86回となる東京優駿、令和最初の日本ダービーのスタートを迎える。

1人気に支持されたのは単勝1.6倍、ダミアン・レーン騎手騎乗、無敗の皐月賞馬サートゥルナーリア。2人気は単勝4.3倍、皐月賞2着のヴェロックス。3人気は単勝4.7倍、皐月賞3着のダノンキングリーと10倍以下はこの3頭。オッズ的にはサートゥルナーリアが一歩リードしているが、3強という感じで売れていた。

スタートの注目は最内の絶好枠を引いた1枠1番を引いたロジャーバローズが逃げるのか、前走の青葉賞を逃げ切り、ダービーも逃げ宣言をしている7枠15番のリオンリオン。共に競り合ってハイペースになるようだと、直線でアッと言わせる追い込み馬が突っ込んでくるかもしれない。

注目のスタートは全体的にバラバラっとしたスタート、1人気のサートゥルナーリアは立ち上がるようなスタートで立ち遅れ、すぐさま中団後方に位置取り脚を溜める。
逆に最高のスタートを切ったのは1番のロジャーバローズ、逃げる馬がいなければ行くぞという構えから、外からくる先行馬を牽制する。3番のエメラルファイトがロジャーバローズに並びかけ、4番のダノンキングリーも先団へ取り付く、7枠の3頭13番のヴェロックス、14番のランフォザローゼス、ようやく15番のリオンリオンも行き脚がついて前に上がっていく。
逃げ宣言のリオンリオンは1コーナーで手を緩めず一気に突き放し、向こう正面では2番手のロジャーバローズに5馬身以上の差をつける逃げとなる。2番手は無理をせずロジャーバローズが待機、3番手には内から上がってきた4番のサトノルークス。その後ろがエメラルファイト、3人気のダノンキングリーは4番手。5番手の10番クラージュゲリエの後ろに2人気のヴェロックス。1人気のサートゥルナーリアは10番手ぐらいの位置で足を溜め、逃げる先頭のリオンリオンまでは20馬身ぐらいの位置を追走。末脚に掛ける馬は後方でじっと待機し仕掛けるタイミングを待つ。

前半の1000m通過が57秒8は文句なしのハイペース。中団待機の馬も無理に仕掛けず、前の馬が落ちてくるのを待ちながら勝負所を探す。後方待機の馬は、直線勝負に掛けるのか動く馬は1頭もいない。
3コーナーから4コーナー、2番手に5馬身の差を付けたまま軽快に飛ばすリオンリオン、2番手を追走するロジャーバローズも後続に3馬身の差を着けての2番手、集団の戦闘はエメラルファイト、その外にダノンキングリー。ヴェロックスは中団の外、その後ろに1人気のサートゥルナーリアという縦長の展開のまま、最後の直線に入る。

残り400mで逃げたリオンリオンが一杯になり、代わって先頭に立つのはロジャーバローズ。満を持して追い込むダノンキングリーに、離れた外からクラージュゲリエ、ヴェロックス、大外からサートゥルナーリアも追い込んでくる。内を狙うのは9番のニシノデイジー。

残り200mで粘るロジャーバローズに並びかけるダノンキングリー、その外まで伸びてきたサートゥルナーリアが前の2頭を捉えに掛かる。残り100mになってサートゥルナーリアの脚が止まる。勝負はロジャーバローズとダノンキングリーの一騎打ち、内か外か、外か内か、クビ差押さえて勝利したのは12人気、単勝93.1倍のロジャーバローズ。2着には3人気のダノンキングリー。3着は盛り返したヴェロックスが入り、1人気のサートゥルナーリアは4着に敗れ、3連単は19万9,060円という結果に終わった。

ハイペースの展開で追い込みの競馬になると思いがちだが、今回のようにリオンリンが後続を離して逃げる縦長の展開、実はハイペースで走っていたのはリオンリンだけで、2番手のロジャーバローズや2着のダノンキングリーは平均ペースぐらい走り直線に入っている。サートゥルナーリアは後方からメンバー最速の上りで差しており、10番手以下にいた馬の中では再先着をしており悲観する内容ではなかった。1つ気になる部分があるとすれば、残り200mで3番手まで追い込んできたのに、最終的にはヴェロックスにかわされ4着ことぐらいだろうか。
それにしてもロジャーバローズの実に上手い競馬をしたといえる。日本ダービーは実力だけではダメで、運(ツキ)のある馬、持っている馬が勝つといわれる。絶好の1枠1番で最高のスタート、道中で仕掛け辛い縦長の展開、まさしく全てがロジャーバローズに味方した、まさしくツキを持っている馬といえるのかもしれない。
逆に外から最速の脚で追い込んだサートゥルナーリアには…それが無かった。天が味方をしなかった、ただそれだけなのかもしれない。

今年のダービーデイは最終12Rの目黒記念も注目、凱旋門賞の1次登録を済ませた昨年のグランプリ馬、ブラストワンピースが参戦。ハンデ59キロでどうかと思われたが、直線に向くまではいつもの動きだったが、直線で追い出されるといつもの伸びは無く8着と敗れた。
東京の軽い芝は他の競馬場に比べてもタイム的に速い高速馬、やはり直線で伸びを欠いたのは59キロが響いたのだろう。秋は凱旋門賞に挑むのか、今度の動向が気になるところだ。

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